部屋探しは色々と大変でしたね

なんでこんな奇妙な形になったのか、部屋探しのきっかけは意外なめぐり合わせだった。しかもどんどん変な方向へ進んでいて、さすがにもう耐えられなくなってきたから出ていこう。

引越しの日は智の彼女(ミサ)も手伝いに来た。初めて見るその姿は、これなら結婚を意識するのがなんとなく分かった。おっとりとした口調で色白美人。家庭的なニオイがした。私と佐織が元カノだなんて知ったらビックリしちゃうだろうな〜。でも普通なら、自分の彼氏が女二人と住むなんて聞いて、神経を疑うよね。一体なんて吹き込んだのか。三股をかけていた位だから、なんとでもなるか!でもそれは意外だった「決まるまで、部屋探しからいろいろ大変でしたね。みなさんは以前お付き合されていた方なんですよね」

部屋探しが楽しそうに見える

私と佐織は顔を見合わせ、目を丸くした。信じられない事に、ミサさんに全部話していたみたいだ。「智君は部屋探しの時から、凄く楽しそうにしていました。その姿を見るとこっちまで嬉しくなって」なんて心の広い人なのか。それともちょっとおかしい人なのか。でも少し天然も混ざっている様に見える。「もし良かったら一緒に住みませんか」気を遣って声をかける。「楽しそうだけど遠慮します」正直安心した。こっちが気疲れしてしまいそうだから。

部屋探しの時の表情はどんなの?

智は鼻歌を歌いながらペンキを塗りだした。まるで子供みたいで、洋服はもうびちょびちょに汚れている。その姿が昔を思い出させていた。懐かしいな〜でももうあの頃には戻れない。「もう切り上げて買出しに行こう」佐織が遠くから叫んでいる。夕食が出来る頃にミサさんは帰った。「ねえ、彼女は嫉妬とかしないの?」聞きたい事をズバズバ聞いてみた。「そう。お前らと逆でしないんだ。束縛をした事がないから俺にとってはすごく楽」それが結婚の決め手か!「部屋探しの時にどんな顔してたの?」気になった。

Copyright 部屋探しのきっかけが面白い 2017
無断転載、無断コピー等一切を禁止します