部屋探しをまた考えているらしい

なんでこんな奇妙な形になったのか、部屋探しのきっかけは意外なめぐり合わせだった。しかもどんどん変な方向へ進んでいて、さすがにもう耐えられなくなってきたから出ていこう。

最近みんなが家族に思えてきた。お父さんと双子の子供。かつて愛した人とかつて喧嘩した人だなんて思えなくなっていた。ミサさんもちょこちょこ遊びに来たりしてこの生活に慣れてくる。そんな時の一言だった。「智君ね、こっそり部屋探ししてるみたい。こんなにも素敵な家なのに何でかな?」頭には結婚という2文字が浮かんだ。きっともうそういう事を考えているはず。知らないフリして「何でだろうね?」彼の口から言われた方が絶対に嬉しいはずだから。

部屋探しの理由は分かってる

この事は佐織にも教えた。「そういえば最近の智って帰りが遅いよね。何しているのかな?」夜でも聞いてみよう。待っていると以外にも早く帰ってきた。「ちょっと話があるんだけど座って」なんだよ〜という顔をして、その場にあぐらをかく。「部屋探してるみたいだけど、もしかして出て行くの?」私が率直に聞く。すると「うん。さすがに将来このままじゃいけないと思ってて。まあ、そのー、そろそろ入籍を考えてる」やっぱりな。それしかないよ。

部屋探しは慎重にしてたのに

元彼の結婚ってなんだか妙な気分だった。巣立っていくのか〜みたいな。それと、幸せになって欲しいと心から思っていた。「なんで俺が部屋探ししてる事知ってるの?慎重に動いてたつもりだけど」ミサさんから聞いて、怪しんでいた事を教えてあげる。「プロポーズするんだよね?向こうの親には挨拶するの?」自分の事の様に興味がある。でもこんな時、男って大変。幸せにする重い責任があるから。女に生まれてよかった〜。残される私達はこの大きい家に二人で生活するのが少し不安になった。

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